セコメディック病院 泌尿器科部長
湯本 久雄(ゆもと・ひさお)
泌尿器科の現在の取組みとこれからの体制、診療にあたっての思いなど、泌尿器一般・尿路がん・血液浄化療法専門医の湯本久雄泌尿器科部長にお話をうかがいました。
2023年4月より泌尿器科部長に就任しました。
現在、泌尿器科は常勤1名ですが、東邦大学医療センター佐倉病院、日本医科大学千葉北総病院、日本大学からの非常勤の先生にお手伝いいただいて診療に当たっています。
高齢化に伴い、前立腺肥大症や過活動膀胱をはじめとする疾患が増加傾向で、頻尿や尿失禁での受診の方が中心となっていますが、コロナ禍等による在宅ワークが増えてきた為か、慢性前立腺炎もやや増加してきている印象で、不快感といった、明瞭ではない症状でお悩みの患者様も増えています。
下部尿路症状全般に当てはまることですが、QOLを改善し、快適な日常生活が送れることを目指して診療に当たっています。
現在、常勤1名の体制ということと設備上の兼ね合いから、経尿道的手術(膀胱癌、前立腺肥大症、下部尿管結石)を行っており、より高度な治療を要する状況の場合には、近隣医療機関へご紹介させていただいています。
また、がん治療後の定期的フォローアップも受け入れており、今後、前立腺がんの化学療法についても実施できる体制を作っていく予定です。
前立腺がんの診断において前立腺の一部を採取する前立腺生検を行いますが、当院ではより精度を高めるためMRIのデータから作成した画像をリアルタイムで超音波画像と同期させる機能(RVS)を用いて精度の高い診断を行っています。
また、尿路結石症に対して先端4.5Fr(1.5mm)の細径尿管鏡とLISA社製Sphinx Jrを用いて合併症の少ない手術を心掛けております。
皮膚・排泄ケア認定看護師と多職種による排尿ケアチームを結成し、週に1回、入院中のご高齢患者様で、手術等によりカテーテルでの排尿管理をされている方の評価と治療介入をしており、リハビリテーションの進行に伴って、スムーズにカテーテルフリーの状態に移行し、自立した生活への支援を行っています。
湯本先生はデリケートな話でも明るく楽しく答えてくれました。「患者さんを元気にしたい」思いからいつも明るいファッションで診察しています。所属しているオーケストラの話や写真も見せてくれるので話しやすく聞いてくれる先生という印象でした。泌尿器科でお悩みやご相談はお気軽にお問い合わせください。
※文中の内容は2024年3月時点のものです。