流行シーズン到来‼インフルエンザ・ノロウイルス
今回は冬に流行し毎年問題となるインフルエンザとノロウイルス対策お話です。
インフルエンザ対策
ワクチン接種
インフルエンザ患者と接触する機会の多い医療関係者は、自身の職業感染防止、患者や他の職員への施設内感染防止、罹患による欠勤防止の観点から積極的にワクチン接種が推奨されます。
また、高齢者や基礎疾患を有する者は、インフルエンザ罹患に伴い重症化したり死亡したりするリスクが高くワクチン接種が強く勧奨されています。
咳エチケット
インフルエンザは咳エチケットが重要となります。
咳・くしゃみをする際に、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖を使って、口や鼻をおさえることです。マスクは鼻と口をしっかり多い正しく着用しましょう。電車や職場、学校など人が集まるところで実践することが重要です。
早期発見と隔離
流行期は、発熱で外来する患者の動線を変更し、他患者と接触 しないようにします。
入院患者は検温を毎日するため、発熱に気づくことはできますが、他の細菌性感染や術後熱など他の疾患と診断され見落とされる場合もあるので注意が必要です。
ノロウイルス対策
加熱処理
ノロウイルスは汚染したカキ等の二枚貝等や飲料水を生または加熱不十分の状態で摂取する場合に食中毒を起こします。
中心温度が85~90℃で90秒以上加熱することで予防できます。
手洗い
食中毒で有名ですが、患者の吐物、便などからヒト‐ヒト間での感染もあります。汚染した医療者の手を介した集団感染の報告もあります。
少量のウイルスで発症し、アルコール消毒は効果が乏しく毎年集団感染が問題となります。
吐物処理後、トイレ後、調理の前、食事の前には必ず石けんと流水で30秒以上かけて手を洗いましょう。
共用タオルの使用はさけペーパータオルを使用します。
消毒
ノロウイルスは塩素系消毒剤である次亜塩素酸ナトリウムによる消毒が有効です。便や吐物が付着した床やおむつ等は0.1%で清拭、衣服や器具などは0.02%で漬け置き消毒をします。
500mlペットボトルを使用した希釈方法
原液が5%の消毒剤
0.1%消毒薬:キャップ2杯の消毒剤原液+ペットボトル1杯(500ml)の水
0.02%消毒薬:キャップ半分弱消毒剤原液+ペットボトル1杯(500ml)の水
※500mlのペットボトルのキャップは約5ml
誤飲しないよう表示してください
洗濯や消毒ができない絨毯などはそのままにしておくと、吐物が乾燥し空気中にウイルスが舞い上がり感染します。
吐物をぬぐい取ったあとにスチームアイロンを2分程度あてて熱消毒をしてください。
流行シーズン到来‼インフルエンザ
皆さま、こんにちは。
セコメディック病院感染管理認定看護師の佐藤です。
今年もこの季節がやってきました。インフルエンザ流行期です。
千葉県では46週(11/11~17)に定点当たりの報告数が流行開始目安である1.0を超えました。
当院のある船橋市では他市より早く40週(9/30~10/6)に流行入りしました。
インフルエンザ対策
当院ではアウトブレイクを防ぐためインフルエンザ対策を開始しています。
今年は船橋市流行入り報告があった10月はじめより外来診察時のサージカルマスク着用を開始しました。11月からは全職員勤務時にサージカルマスクを着用しています。
また、職員のインフルエンザワクチン接種も開始しました。
咳エチケットを知っていますか?
インフルエンザウイルスは飛沫感染するため、咳エチケットが重要となります。
咳エチケットは、飛沫感染する感染症を他人に感染させないために、咳・くしゃみをする際に、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖を使って、口や鼻をおさえることです。マスクは鼻と口をしっかり多い正しく着用しましょう。電車や職場、学校など人が集まるところで実践することが重要です。
ワクチン接種はなぜ必要?
インフルエンザ患者と接触するリスクの高い医療関係者は、自身への職業感染防止、患者や他の職員への施設内感染防止、インフルエンザ罹患による欠勤防止の観点から積極的にワクチン接種が推奨されます。
また、高齢者や基礎疾患を有する者は、インフルエンザ罹患に伴い重症化したり死亡したりするリスクが高くワクチン接種が強く勧奨されています。
迅速検査で陰性でもインフルエンザ?
自覚症状でインフルエンザと疑った場合、診断の一つのカギに迅速検査があります。しかし、インフルエンザ迅速検査の感度は60%程度であり、陰性であってもインフルエンザを否定することはできません。
当院では、流行期にインフルエンザ症状があり、他の疾患の可能性が低い場合はインフルエンザとして対応しています。
流行シーズン到来‼ノロウイルス
ノロウイルス感染症は11月~4月に流行し、ピークは12〜2月です。
ノロウイルスは乾燥や熱にも強く長期間生存が可能です。
感染力が非常に強く、少量のウイルスでも感染・発症します。
感染すると、1~2日の潜伏期間の後、下痢、嘔吐、発熱などの症状が見られます。通常発症から1~2日で回復しますが、抵抗力が弱い乳幼児や高齢者では、重症化したり、吐物を気管に詰まらせたりすることもありますので注意が必要です。
長期免疫が成立しないため何度も罹患します。
ノロウイルスの感染経路
1.感染者の嘔吐物等を処理する際に、手指にウイルスが付き、手指を介して口に入り感染する場合、あるいは乾燥して浮遊したノロウイルスを吸い込んで感染する場合
2.感染者が調理時に食べ物にウイルスを付け、その食べ物を食べて別の人が感染する場合
3.ウイルスを蓄積した二枚貝などを、生または十分加熱せずに食べて感染する場合
- 加熱処理
ノロウイルスは汚染したカキ等の二枚貝等や飲料水を生または加熱不十分の状態で摂取する場合に食中毒を起こします。
中心温度が85~90℃で90秒以上加熱することで予防できます。
- 手洗い
食中毒で有名ですが、患者の吐物、便などからヒト‐ヒト間での感染もあります。
汚染した医療者の手を介した集団感染の報告もあります。
アルコール消毒は効果が乏しく、吐物処理後、トイレ後、調理の前、食事の前には必ず石けんと流水で30秒以上かけて手を洗いましょう。
共用タオルの使用はさけペーパータオルを使用します。
- 消毒
ノロウイルスは塩素系消毒剤である次亜塩素酸ナトリウムによる消毒が有効です。便や吐物が付着した床やおむつ等は0.1%で清拭、衣服や器具などは0.02%で漬け置き消毒をします。
- 吐物処理の注意点
★速やかに処理する
ノロウイルスは乾燥すると容易に空中に漂い、これが口に入って感染することがあります
★使い捨てガウン、マスク、手袋を着用し処理する
衣服のウイルス汚染を防ぎます
★広範囲に消毒する
吐物は広範囲に飛散しているため、目に見えなくても2m以上消毒をします
★静かにふき取る
ウイルスが飛び散らないように消毒薬を含ませたペーパータオル等で静かに拭き取ります。
感染管理認定看護師 佐藤由有子