顔の片側に電気が走るような痛み。つらい症状の三叉神経痛は薬で効果が得られない場合、これまでは手術しか選択肢がないと考えられていました。しかし近年、「切らない治療」であるガンマナイフ治療の有効性に関心が高まっています。今回は千葉ガンマナイフセンター長の河合先生にお話を伺いました。
セコメディック病院 千葉ガンマナイフセンター長
河合 秀哉(かわい・ひでや)
肺がんや乳がんなどから脳へ転移した転移性脳腫瘍の患者さんが多数を占めます。
三叉神経痛で薬の効果が不十分になった方や薬を服用するとふらつくなどの副作用に悩んで来院される方がいらっしゃいます。良性の脳腫瘍で手術をすすめられたけど手術に不安があり、相談に来られる方もいらっしゃいます。
三叉神経痛または、良性の脳腫瘍どちらもガンマナイフの適応がありますが、腫瘍の場合はあまり大きくない方が治療の効果がより期待できますし合併症も少なくなります。
三叉神経痛や良性の脳腫瘍の患者さんの場合、手術とガンマナイフ治療のどちらにも適応があります。そのため、手術で十分な効果が得られない場合はガンマナイフ治療を、また、ガンマナイフ治療で満足な結果が得られない場合には手術を検討することもあります。
どちらか一方を「絶対に受けたくない」と決めつけず、最適な治療を柔軟に選ぶことが大切です。
転移性脳腫瘍の患者さんについては病変の数だけで判断しないでください。状態に応じた治療方針を立てますのでお気軽にご相談ください。
ほとんどの方は治療後も治療前と同じ生活を送ることができます。病気の大きさや場所によっては麻痺などが一時的に出たり、後遺症として残ったりする事がありますがそういった場合はリハビリを行うこともできます。
脳神経外科を志しましたがあまり手術が上手にならなかったのが一番大きな理由でしょうか。
千葉県をはじめとした近隣の県のパワースポットといわれる神社やお寺巡りをしています。
ガンマナイフ治療は実は50年以上前に生み出されたものです。その実力が発揮できる様になるにはコンピューターの進歩やMRI、CTなどの画像診断の進歩を待たなければなりませんでしたが、このガンマナイフ治療に注目し、その有用性を世界に発信するのに大きな役割を果たしたのが日本のガンマナイフ学会の諸先生方です。その一員になれた事を大変誇りに思います。
私も日本のスタンダードといえる治療を行うように日々努力していきたいと思いますのでよろしくお願いします。
受診はすべて予約制となりますので、まずは一度お問合せください。詳しくは千葉ガンマナイフセンターをご覧ください。
※文中の内容は2025年10月時点のものです。