「人間ドックは何歳まで受けたらいいですか?」と質問をいただくことがよくあります。この疑問にお答えしながら、健康診査や人間ドックの目的についてわかりやすく説明いたします。
セコメディック病院 健診センター長 志田勝義(しだ・かつよし)
日本人の平均寿命(2021年)は男性81.47歳、女性87.57歳です。そのため、75歳を過ぎると、健康診査の対象外となるため、検査を受けない方も増えます。しかし、その後6~12年間も検査をしないまま過ごすと、自分の健康状態がわからなくなることがあります。
基礎疾患があり、かかりつけ医に通っている場合は定期的な検査が行われますが、内容は限られた範囲内です。「体調はいいけれど、実は病気が進行しているのでは…」という不安を抱えないためにも、検査を受けることをおすすめします。
ご高齢の方の中ではもうこの年齢まで生きたから十分とおっしゃる方もいます。それはその方の価値観であり、尊重されるべき意見です。しかし、現時点での健康状態が不明なままですと、次のような心配が出てくることがあります。
定期的なチェックは、病気の早期発見だけでなく、今後、健康な毎日を送るための「現在地確認」として役立ちます。
かかりつけ医での検査を必ず受けながら、数年おきに人間ドックを組み合わせる。
これが無理なく続けられるおすすめの方法のひとつです。定期的なチェックを通じて、体調の変化を発見し、元気に毎日を過ごしましょう!ご不明点があれば、お気軽にご相談ください。
自治体によっては、人間ドック受診の助成制度がある場合があります。例えば、船橋市や白井市、印西市ではこの制度を利用できます。お住まいの地域の健康診査や助成制度を調べてみましょう。